『ドラがたり のび太系男子と藤子・F・不二雄の時代』稲田豊史
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ドラえもんが来ないまま、大人になったキミたちへ
戦後マンガの巨星、藤子・F・不二雄のライフワークを原体験に、21世紀を背負わされた「のび太系男子」の苦悩とは——!?
かつて信じた〈未来〉に裏切られた世代の心根から、ひみつ道具に託されたSF(すこし・ふしぎ)な文明批評まで、終わりゆく平成の世に贈る、渾身の『ドラえもん』論。
世代や国境を越えて、いまや東アジア文化圏の共通体験となった『ドラえもん』。
戦後日本の〈未来〉への夢が詰まった同作は、いま、どのように読み返されうるか?
藤子・F・不二雄マンガに人生の機微を学んだ著者が問いかける、「のび太系男子」のマニフェスト!
▼目次
まえがき
第1章 あなたの知らない『ドラえもん』
第2章 のび太系男子の闇【前編】 正当化される「ぐうたら」
第3章 のび太系男子の闇【中編】 低位安定の志
第4章 のび太系男子の闇【後編】 ホモソーと少年の心
第5章 ふたりのファム・ファタール【前編】 しずかとジャイ子
第6章 ふたりのファム・ファタール【後編】 運命の女と悲運の女
第7章 「世界」を改変する道具たち
補章1 「未来デパート」としてのGoogle社
第8章 大長編考【前編】 ふたつの「ドラえもんコード」
第9章 大長編考【後編】 リメイク問題とオリジナル問題
補章2 「神7」の恐怖
第10章 鋭い社会批評、説教臭いエコロジー
第11章 土地とカネの物語
第12章 反戦・冷戦・核・原発
第13章 『ドラえもん』のルーツ/偉大なる縮小再生産
最終章 人生はチョコレートの箱
あとがき
「まえがき」を無料公開中!
https://wakusei2nd.thebase.in/blog/2020/06/04/124301
▼著者
稲田豊史(いなだ・とよし)
編集者/ライター。1974年、愛知県生まれ。キネマ旬報社でDVD業界誌編集長、書籍編集者を経て2013年よりフリーランス。著書に『セーラームーン世代の社会論』(すばる舎リンケージ)。編著に『ヤンキーマンガガイドブック』(DU BOOKS)、編集担当書籍に『押井言論 2012-2015』(押井守・著、サイゾー)など。『あまちゃんメモリーズ 文藝春秋×PLANETS』(文藝春秋)、および評論誌『PLANETS vol.9 東京2020 オルタナティブ・オリンピック・プロジェクト』(PLANETS)に編集参加。おもな構成担当書籍に『ヤンキー経済 消費の主役・新保守層の正体』(原田曜平・著、幻冬舎)、『パリピ経済 パーティーピープルが市場を動かす』(原田曜平・著、文藝春秋)がある。出版社時代の編集担当書籍は、『団地団 ~ベランダから見渡す映画論~』(大山顕、佐藤大、速水健朗・著、キネマ旬報社)、『成熟という檻「魔法少女まどか☆マギカ」論』(山川賢一・著、キネマ旬報社)、『全方位型お笑いマガジン「コメ旬」』(ラリー遠田・責任編集、キネマ旬報社)など。「サイゾー」「SPA! 」ほかで執筆中。
【WEB】http://inadatoyoshi.com